犬の飼い方マニュアル

・子犬は時間のある日にしよう
子犬にかかるストレスを少しでも減らすためにも、子犬を連れてくるのは、晴れた日がいいでしょう。そしてあなたの家族が、子犬に付き添っていられる時間的余裕がある日にしたいものです。犬の一生は10年から、15年くらいです。かならずその間は面倒を見ると決心がついてから、飼うようにしたいものです。
また、当日は午前中につれてくるようにすれば、昼間に子犬がすこしくらい鳴いても近所迷惑になりにくいですし、夜までに落ち着かせることができるので好都合です。

待ちわびていた新しい家族がやってきました。連れて来る間、子犬はおしっこを我慢しているかもしれないので、家に着いたらすぐに、用意しておいたトイレに入れましょう。
おしっこをおしっこをしないようであれば、あらかじめ決めておいた子犬の居場所に連れていきましょう。そのあと落ち着いたら水をあげましょう。

・絶対に刺激をしない
このとき注意しなければいけないのは、絶対にいじり回したりしないで子犬を刺激しないようにそっとしておいてあげましょう。
目が醒めると子犬は生理的におしっこがしたくなるので、すぐにトイレに連れていきましょう。トイレのしつけはすぐに始めてましょう。
いままで母犬や兄弟たちと一緒に安心して暮らしていたのに、急にひとりぼっちになって、知らないところの連れてこられら子犬は、ただでさえいます。この時期のいじりすぎのストレスによる下痢、食欲不振等が大変多いので、子犬を興奮させたり疲れさせたりしないようにしましょう。

・食事は慣れているものを与えよう
食事は、今まで食べていたものを1週間分くらいは譲ってもらい、それを与えるようにします。1回の量や1日の量、1日の食事回数、与え方などを聞いておき、その通りに与えましょう。もし、自分のところのメニューに変えるのであれば、数日かけて徐々に変えていきましょう。

・トイレ
防水トレーのようなものであれば何でも使えます。犬の体がすっぽり入る広さが必要で、中にシーツやトイレの砂、新聞紙などを敷きます。いつも清潔を保てるように、すぐに洗えるものにしましょう。また、自宅の庭をトイレにしてもいいでしょう。

・サークル
犬のための安全な場所を確保したり、ケージのまわりを囲んで行動範囲を制限します。留守のとき、目が届かなかったりするとき、トイレのしつけをし直したり、いたずらが激しいときにも使えます。

・ケージ
犬専用のベッドとして使用するもので、室内で飼うときは必要です。手足を伸ばせるだけの広さを確保し、季節に応じて居心地の良い敷物をいれましょう。また、サークルと合わせて使えばとても便利です。ただし、閉じ込めるという目的での使用は避けましょう。

・ベッド
箱やかご等がよいでしょう。

・首輪、リード

・食器類(ごはんや水を与えるための容器)

・ブラシやタオルなどの手入れ用品

・犬用の体温計

わんちゃんがケージに慣れていると以下のようなメリットがあります。

・わんちゃんが安心してくつろげる場所ができる。
・留守番をケージの中でさせられるので、いたずらをされない。
・家にわんちゃん嫌いなお客さんが来たときでも、ケージの入っていれば安心です。
・旅行などにわんちゃんを連れていくときでも、ケージで持っていけば、ホテルの部屋に犬だけ残しても出かけられる。
・病気になって入院したときでも、ケージを病院にもっていけば、わんちゃんがストレスをあまり感じなくてすみます。

ふだんからケージの中で遊んだり、食事をしたり、寝かしたりして慣らしておきましょう。ただし、子犬のを6時間以上ケージに入れて無理です。なぜなら子犬は長時間トイレを我慢することはできませんので、夜間を除いて、2〜4時間ごとにしつけを兼ねて、トイレをさせたり、食事を与えたり、一緒に遊んであげましょう。

犬種によって異なりますが、生後1年で人間の15歳くらいにあたります。それ以後は1年で4歳分ずつ年をとります。寿命は10〜15年くらいで大型犬のほうが短命です。

子犬は急に新しい環境に連れてこられたため、気持ちが不安定になって慣れるまで2〜3日は、遠吠えに似た夜鳴きをすることがあります。これは、本能的なもので、じぶんの身を守るために母親を呼ぶ行動です。
しかし、うるさくてもこれをぐっと我慢しなければなりません。あまりにもさびしそうに鳴くと、つい子犬のそばに行って慰めてやりたくなりますが、これではいつまでたっても精神的に自立できません。

・夜鳴きしてもほっておこう
いずれ成長すれば、他の家に預けられたり、病院に入院しなければいけなくなったりと、ひとりになる日が来ます。このとき、ひとりに慣れていないと、過剰にストレスがかかり、たいへん困ったことになります。しつけの第一歩になるので、見に行ったりしてはダメです。
ただ、子犬が居心地よく寝られるよう配慮することで、ある程度夜鳴きを軽減することができます。前から使っていたにおいの付いた毛布などを入れておけば、安心してなきやむこともあります。

・母犬のようなぬくもりをあげよう
母犬のようなぬくもりは一番子犬を落ち着かせます。日中あたたかくても、夜になるとかなり気温が下がる時期もあるので、タオルなどを巻いたペットヒーターや使い捨てカイロなどであたためるとよいです。

乳歯は28本あり、3〜4ヶ月ころから生え変わります。乳歯が抜けるころになると、歯茎がムズムズするために、いろいろなものをかむようになります。タオルやオモチャなどかんでいいものをあげて、乳歯を抜けやすくさせよう。

・乳歯が抜けないときは注意
だいたい、7ヶ月までには永久歯42本が生えそろいます。小型犬は、乳歯が抜けないで2列に歯が生えている場合があります。そのままにしておくと歯と歯の間に歯垢がたまり、歯槽膿漏の原因になります。病院で相談し、乳歯を抜歯しましょう。