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わんちゃんの具合が急に悪くなったとき、慌てないですむように、ふだんからわんちゃんにも同じように、ホームドクターを決めておくことが重要です。できるだけ早い時期にかかりつけの動物病院などに検便を兼ねて、健康診断を依頼しましょう。また、あわせてワクチン接種の予定を打ち合わせしておきましょう。 ・健康チェックは毎月
ふだんから子犬の食欲、便、尿、体調、歩行など正常な状態をよく観ておくことが、病気の早期発見に役立ちます。特に食事の食べ具合や便の状態を毎日観察します。ふだんと違うときは、いつも見ている飼い主さんしかわからないのです。 |
・目の異常 充血、涙、多量の目ヤニ、にごり目などの症状に注意しましょう。結膜炎、角膜炎などの疑いがあります。 ・鼻の異常 鼻水の量が多かったり、乾いてひび割れていたり、うみのような鼻水がでるときはジステンパーなどの疑いがあります。 ・口の異常 口臭は歯や消化器の異常から発生するのです。歯茎の色が黄色い、白いなどは、貧血、黄疸のおそれがあります。 ・耳の異常 悪臭を放つ、掻いて気にする、耳が熱いなどの症状があるときは発熱、外耳炎などの疑いがあります。 ・消化器系の異常 嘔吐、下痢は寄生虫、中毒、感染症などが原因でおこり、犬の体力をひどく消耗させるので、すみやかに病院に連れて行きましょう。 ・泌尿器の異常 尿が出ない、量が多い、濁っている、色がおかしい(白い、血が混じっている、濃い)ときは、膀胱炎、肝臓病、尿路結石、伝染病などの疑いがあります。 ・便の異常 タール状の黒便、ケチャップ状の血便も要注意です。 |
子犬は、伝染病に対する抵抗力がとても弱く、死亡率も高いものです。子犬を伝染病から守るために、各種のワクチン接種はきちんと受けましょう。 ・母犬の免疫をチェック
母犬がワクチン接種をすませて免疫を持っている場合、生後2カ月前後も間は母犬の免疫が残っているので、母犬の免疫があるとワクチンは効かないので、生後2カ月頃に1回目の接種、その1カ月後に2回目の接種を受けます。ワクチン接種が終わるまでは他の犬との接触を避け、飼い主も外でよその犬に触れることは避けましょう。 ・ワクチン接種で予防できるウイルス性伝染病 1)ジステンパー 感染した犬の分泌物からうつります。神経を冒されて早い経過で死に至ります。 2)パルボウイルス感染症 伝染性が強く、死亡率はかなり高いといわれている病気です。嘔吐、下痢、ケチャップ状の血便が続き、死に至ります。子犬が突然死する(心筋型)こともあります。 3)レプトスピラ 感染している犬、ネズミ、人の尿から感染し、人にも移ります。下痢、発熱などの症状があります。 4)アデノウイルス型肝炎、伝染性肝炎 感染した犬から移ります。子犬の死亡率は高いです。 5)ケンネルコフ(伝染性気管支炎) 衛生管理の悪いブリーダー、ペットショップで感染する場合が多く発熱、咳、鼻水が続きます。 以上の病気のワクチンは個々に受けることがができますが、三種など複数の病気のワクチンもあります。また、免疫力は一般的に1年なので、毎年ワクチン接種することが必要です。 |
子犬は、腸内寄生虫を持っていることが多く、下痢、食欲不振などの症状がでて、体力のない子犬にとっては命にかかわることもあります。妊娠中に母犬から移ったり、また他の犬の糞便の中にある寄生虫の卵が口から入って移ってしまったりします。また、ノミによって移る場合などがあります。 子犬によく見られる腸内寄生虫は回虫・小回虫・原虫(コクシジウム、トリコモナス、ジアルジア)・条虫などがあります。 ・素人判断はNO 寄生虫によって駆虫薬の種類が異なりますので、検便をして、寄生虫の種類の合った処置をします。ただし、条虫だけは検便で検出されないので、便や、肛門周囲に虫体が付着していないかどうかを確認してください。寄生虫がいないのに、駆虫薬を飲ませてしまう飼い主さんがいますが、素人の考えで安易に飲ませてはいけません。 ・フィラリア症 心臓に寄生する、長さ12〜28cmのそうめん状の寄生虫です。蚊を媒介して移ります。いったんかかってしまうと完全に治癒することはなく、犬の健康を著しく害する病気です。ただし4月から11月の間、体重に合わせた量の予防薬を1カ月に1度ちゃんと飲ませていれば、100%予防できる病気です。このような病気を確実に予防するためにも1カ月に1度は動物病院などに連れて行きましょう。 ・外部寄生虫 皮膚に寄生するおもなものに、ノミ、ダニがあります。ひどくなると飼い主が被害に会うこともありますので、見つけたら駆除しましょう。近頃、ノミの卵が幼虫になれないという作用を持つ、錠剤もあるので、動物病院で聞いてみましょう。 |
・皮膚病に素人療法は危険 皮膚が赤くなったり、毛が抜けたりという皮膚病を起こした場所に、人間の薬をつけたりする飼い主さんがいますが、皮膚病の原因はいくつもあって、素人療法では悪化させてしまうことが多く、なるべく早く病院に連れて行きましょう。 ・去勢、避妊手術
去勢、避妊手術をすればメスは、発情して鳴いたり、出血の始末をすることがなくなります。また、初回発情前(生後8カ月前後)の避妊手術で、乳腺腫瘍の発生率が激減するという例もあります。 ・犬の繁殖について
子犬を産ませるといっても子犬は一度に何匹も産みます。生まれてきた子犬を責任を持って、しっかり飼ってくれる飼い主さんを見つけられるかどうか考えましょう。 |
飼い犬は法律で「飼い犬登録」、「狂犬病予防接種」が義務づけられています。 愛犬が生後90日を過ぎたら以下の方法で登録をしましょう。 1)動物病院で登録と注射の両方を依頼する。 2)動物病院で注射をすませて、注射がすんだことを証明する書類を持って保健所か市町村役場の飼い犬登録に行きましょう。 登録がすむと、犬鑑札と予防接種ずみの札がもらえます。首輪につけておけば迷子札にもなります。 また、登録は最初の一度だけですが、注射は1年に1度が義務付けられています。毎年春に役所から予防接種の案内通知が来ますので、もよりの公園や保健所で行っている集団予防接種に連れて行きましょう。 |
<春>
新陳代謝も盛んになり、抜け毛の量も増えますので、こまめなブラッシングをするようにしましょう。また、この季節は犬だけでなく、ノミ、ダニなどの寄生虫やウイルスの活動も活発になるので病気にかかりやすいので、ノミ、ダニ対策や、予防接種もしっかりと行いましょう。 |